カーコーティングのメリット,デメリット
車をディーラーで購入したり、ガソリンスタンドに行くとお勧めされることが多いカーコーティングですが、具体的にどのようなものなのか分からない方も多いと思います。コーティングという言葉の意味は「物体の表面を定着可能な物質や物体で覆うこと」です。つまりカーコーティングは、車を表面に膜を張り、汚れや傷が付きにくい状態にするということになります。車の塗装の上にもう一枚膜を張ることになるので、本来の綺麗な状態を長くキープすることが可能になり、新車の場合はいつまでも新車のような輝きを保つことができます。車は基本的には外を走るものなので、常に色々なリスクを抱えています。雨や風はもちろん、走行中に飛んでくる小石やゴミ、さらには紫外線の影響も受けているので、放っておくとあっという間に輝きは失われてしまいます。大事な愛車の輝きが失われていくのはやはり寂しいものです。今現在販売されている車に施されている塗装の質は昔よりも向上しているので、1、2年で新車の輝きが失われることはあまりないですが、屋根付きガレージではない場所に保管していて、まったくメンテナンスも行わないと塗装へのダメージは大きくなっていきます。車の塗装は1度ダメージを受けたら自動で回復することは無いです。人間の体であれば肌にダメージを受けても見た目は元通りに戻ります。人間には自然治癒力というものがありますし、肌は常に代謝が行われていて、深い傷でなければ放っておいても完治します。しかし、車の塗装は受けたダメージがそのまま見た目に現れますし、守ってあげることができるのはその車の所有者だけです。愛車に対する考え方は人それぞれだと思いますが、少しでも綺麗な状態を長くキープしたいと思うのであれば、それなりのメンテナンスをしてあげないといけないです。カーコーティングは必要なのか、それとも必要ないのか、判断するのはディーラーの担当者でもガソリンスタンドの店員さんでもなく、所有者だけです。
カーコーティングの種類
カーコーティングと一言で言っても、その種類は非常に多く、何を選んだら良いのか分からない方も多いです。車を購入するとディーラーやガソリンスタンドを利用する機会が多くなるので、詳しいスタッフさんの意見に押されてあまり深く考えずにカーコーティングを選んでしまうこともありますが、まずはしっかりと検討した方が良いです。カーコーティングの種類は豊富で、その種類によって特徴が違うので、種類と特徴だけでも把握しておいた方が良いです。まず紹介するのはワックスと呼ばれる油脂系のコーティングです。これは昔からあるコーティング方法で、映画やドラマなどでもワックスを車に塗りこんでいるシーンが使われることが多いです。ワックスは油脂系のコーティングなので、水分を弾きます。ワックスを塗りこんだ後に水をかけてみると分かりやすいので、気になる人は1度試してみることをお勧めします。ワックスのメリットは自分でも施工可能だという点です。軽自動車やコンパクトカーであれば1時間程度でワックスをかけることができます。デメリットはムラになりやすく、作業が大変という点です。ワックスは塗りムラができやすく、時間が経つと乾いてしまって伸びにくくなります。特に炎天下の日はあっという間にワックスが乾いてしまうので作業効率が悪くなります。作業する時はくもりの日、または日陰が良いです。1度にボディ全体に塗りこむと最初に作業したところが乾いてしまうので、まずはボンネット、そしてドア部分、最後にルーフなど、一つ一つ完結させてから次の場所にワックスを塗っていく方がムラになりにくく、綺麗に仕上がります。ワックスは自動車用品店やインターネットなどで安く手に入れることができるので、専門業者がワックスを使用してカーコーティングするということはほとんどないと思います。次に紹介するのはポリマーコーティングです。ポリマーコーティングの特徴はワックスよりも簡単に施工することができるところです。スプレーのように吹きかけて、その部分を乾いたタオルや布でふき取るだけなので非常に簡単です。メリットは簡単でムラになりにくく、作業時間もかなり短縮することができる点です。デメリットはコーティング力が弱く、輝きもそこまで強くないという点です。ポリマーコーティングもワックスと同様で、専門業者が選択することは少ないと思います。専門業者に頼らず、なおかつ簡単にカーコーティングを施したいという方には向いているものです。三つ目に紹介するのはガラスコーティングです。ディーラーやガソリンスタンドがお勧めすることが多いのがこのガラスコーティングで、専門業者が得意としている施工方法です。専用のコーティング剤と道具を使用するので、素人では施工するのが難しいです。メリットは輝きと艶、そして耐久性です。デメリットは高価であるという点です。車にあまり興味が無い人でも、施工前と施工後の変化には気付くことができるレベルです。それくらい輝きがあるので、高価であっても施工する価値はあります。耐久性も高く、施工から3年から5年くらいは効果が持続すると言われています。最後に紹介するのは新しいコーティングとして登場したセラミックコーティングです。セラミックコーティングは専用のコーティング剤と道具なので、カーコーティングの専門業者に依頼するのが一般的です。メリットは圧倒的な輝きと深みのある艶、塗装を守る能力の高さです。膜が厚く、耐久性もあるので洗車で細かい傷が付くのが嫌だという人に最適です。デメリットとしては施工できる専門店の数が少ない、高価であるという点が挙げられます。
カーコーティングのメリデメ
カーコーティングのメリットは、愛車を綺麗な状態で維持できるということはもちろん、愛車に対して愛着を持つことができるということだと思います。ライフスタイルによっては通勤や通学で自動車を利用することもありますし、休日に家族でドライブするという方もいます。その時に車が綺麗な状態であれば気分も良くなりますし、車を運転するのが楽しいと感じることができるはずです。カーコーティングを施すことで汚れは付きにくくなり、効果が継続している期間であれば水洗いだけで十分綺麗になります。デメリットは手間とお金がかかるという点です。自分でカーコーティングを施す場合も、専門業者に依頼する場合も手間とお金はかかります。どこまで時間とお金を費やすかは自分で決めることなので、自分が納得ができる選択肢を選ぶのが一番です。
カーコーティングのメリットのまとめ
ここまでカーコーティングとは何か、カーコーティングの種類や特徴、メリットとデメリットについて解説しました。カーコーティングは分からないことが多く、「実際は効果がない」、「洗車をする必要がなくなる」、「価格が高すぎる」など固定概念を持ってしまっている人も多いです。正しく理解すれば自分で賢く選択することができるので、まずはカーコーティングのことを理解すると良いです。カーコーティングの種類や特徴を理解すれば、愛車に施したいカーコーティングを迷わずに選ぶことができます。カーコーティングを施したら終わりではなく、メンテナンスはずっと必要になります。カーコーティングを施していても、汚れることはあります。その時は小まめに水洗いをすることで綺麗な状態をキープすることができます。一人ひとりのカーライフが今よりも充実したものになることを心から願っています。少しでも役に立つことができたのであれば幸いです。